イギリスとマン島を巡る10日間(前編) |
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(レポーター:横浜の中島)
このイギリスツーリングは昨年同時期に決行する予定であったが、私の思いがけないケガのために中止となり、今回はリベンジのイギリスでもあった。
同行者は大槻、土方、井形、川原、中島、Oさん、Sさん、それに旅行会社「道祖神」添乗員Uさんの8名である。日程は8月17日(金)から26日(日)で8泊10日の旅である。
イギリスの正式名は「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」で面積は日本の3分の2、人口は6,180万人(2010年)だ。
8月17日(成田→ロンドン)
ロンドン到着!!
ロンドン(人口758万人)のヒースロー空港に、ソウル経由で10数時間の空の旅を終え現地時間の夕方4時半に到着した。
空港からホテルまでの道中はロンドンはオリンピックが終わったばかりなので熱気が残ってるかと思ったが、熱気は殆ど感じられなかった。
夕食は近所の「パブ」へ全員で向かった。
私はビールとイギリス定番の「フィッシュ&チップス」を頼んだが出発前にイギリスの食事はまずいと聞いていたが、まずくはなかった。ただ、量の多さにはビックリした。
8月18日(ロンドン→チェルトナム)
いよいよ今日からバイクを借りて走る日だ!!
朝食の後、歩いてレンタルバイク屋へ向かい、各々、任意保険などを払い契約した。
我々が予約してあったバイクはBMW2台、トライアンプ2台、ドカッティ2台、ホンダ1台、それに添乗員の乗るチェコ製「シュコダ」のステーションワゴンだ。
私が予約したのはF800GSだ。他のバイクの最低保証金は1000ポンドに対し、私のGSは2,000ポンド(26万円)も取られてしまった。
これでは絶対に転ぶわけにいかいと心に誓って出発しようとした矢先、先頭の井形さんが突然タチゴケ!
係人が慌てて起こしたが、大したダメージは無かったので、全員、無事に出発することになった。
イギリスは、日本同様に左側通行なので、走りに戸惑うことは無かったが、F800GSはシートが高く、180cmの私でも、つま先立ちしかできないのが不安であった。
走り出して、日本と異なっているのは交差点だ。殆ど信号が無いロータリー式(ランドアバウト)となっていて、右から車が来ないことを確認してロータリーに入り、目的の道路で左側ウィンカーを出し、脱出する。最初は戸惑ったが,2010年に走ったヨーロッパと同じだったのですぐになれた。
2010年ヨーロッパツーリングは→こちら
走り出してすぐにM4(Mとは日本の高速道路にあたるモーターウェイ)に乗ったがドイツのアウトバーン同様殆ど無料なので、料金所などは無くいつのまにか、スピードが上がっている感じで、最高時速は70マイル(112km)だ。
ガソリンスタンドはすべてセルフで1リットル約1.4ポンド(170円)で、日本より高い!
高速を降り、一般道路を走ると、牧歌的な風景が広がっていた。途中、洒落たレストランでランチとした。
しばらく走ると、最初の大きな町に入った。学生の町「オックスフード(人口13万5000人)」だ。
歴史のある建物が多く、見学したかったが、メインストリーに停め写真だけになった。
伝統的いなかコッツウォルズ地方!!
それから、田園風景ののどかな道を走ると、ハチミツ色したかわいい村が点在しているコッツウォルズ地方に入り、その中のひとつ英国で最も美しい村と言われている「バイブリー(人口630人)」に立ち寄った。
有名の観光地でもあるので、観光客も多かった。
夕方、5時頃に「チェルトナム」のホテル「チェルトナム タウンハウス&アパートメンツ」に到着した。
夕食は近所を散策し「インド料理」の店でカレーを食べたが種類も多く美味しかった。
8月19日(チェルトナム→ウィンダミア)
ウェルズ地方に入る!!
今日は500km以上の行程のため5時半出発となった。
今日も天気が良く、M54を北上し、ウェルズ地方に入り「ウェルシュプール(人口6,200人」という町に立ち寄り古い駅舎の前でクラブ旗とともに集合写真を撮った。
それから、「スノードニア国立公園」へと向かう途中、先ほどまでは天気が良かったのに雨が降って来た。
全員、レインコートの着用となったのだが、気温も下がってきた。
雨は降ったり止んだりで、それに寒い中、スノードニア国立公園に入った。ウェルズ地方最高峰のスノードン山(1085m)は雲が多く見ることは出来なかった。ちなみにイギリス最高峰はスコットランドのベン・ネビス山 (1344 m)で、日本ほど高い山は無い。
湖と緑に囲まれた湖水地方
夕方、6時頃に多くの湖が点在する湖水地方国立公園の「ウィンダミア&ボウネス(人口6800人)」のホテル「ベルズフィールド・ホテル」に到着した。
ここは伝統的なイングリッシュスタイルで美しい庭園と目の前に湖が眺望でき素晴らしいロケーションであった。
この辺りはリゾート地だけあり、町並みも綺麗だった。
今日は雨が多かったので、明日の天気をホテルのフロントに聞いた所、「分からない」とのこと、イギリス、特に北部は1日に四季があると言われ、本当に分からないらしい。
8月20日(ウィンダミア→エジンバラ)
案の定、朝、起きて見ると雨が降っていた。
Sさんのドカッティのチェーンが伸びきっていて、走りに違和感があるということで郊外のバイク屋に立ち寄ってチェーン交換を行った。
入口の鍵がやけに多いので、「何個ついているのか?」と聞いた所、「20個」との答え、これには驚いた。
平和そうに見えるが、実際は、治安は悪いのであろうか?
M6で北上し、一般道A74からA704とさらに北上すると天気も良くなり、道路もイギリスらしい牧歌的な風景が続き素晴らしかった。
スコットランドの首都エディンバラ
市街地に入ると同時に車が混みだした。スコットランドの首都でもありユネスコの世界遺産にも登録されている、本日の宿泊地「エディンバラ(人口38万人)」だ。
ホテル「プレミア・イン エディンバラ シティセンター」は中心地を抜けた所にあった。
到着後、早速にタクシーに分乗し「エディンバラ城」の見学に出かけた。
エディンバラ城に到着するとすごい人で、ごったがえしてた。
イギリスに来たならば古城、それもエディンバラ城は是非とも見たかったので胸躍らせて入口に到着すると、通常は18時閉館が本日は17時で終了とのことでタイムアウト(泣)
何か、本日は催しが城の前の広場であるようで、広場からも追い出され、それに、警察官も沢山いて物々しい警戒であった。
時間があまったのと、夜9時ころまでは明るいので、私と井形さんとで街を見下ろすように建つエディンバラ城を下り、城の回りを散策を兼ね一周した。
あちこちで大道芸人なども出ていて街全体がお祭りさわぎだ。後で聞いた所、60年以上の歴史があり、芸術祭で世界最大規模を誇る「エディンバラ国際フェスティバル(8月13日~9月5日)」が開催されていたらしく、それを聞いて人の多さにも納得した。
公園の芝生の緑が本当に綺麗だった。後ろに見えるのはエディンバラ城。
野外ステージも設けられていた。
カフェでビールなど飲み、タクシーに乗り、エディンバラで一番美味しい所を運転手に紹介してもらい、セレブなレストランで食事をし23時ころホテルに戻ったら、同室の川原さんはすでに爆睡状態であった。
8月21日(エディンバラ→テイン)
スコットランド地方をさらに北上
朝、起きて見ると雨模様であった。昨日の夜は星も出ていたのに、この気まぐれ天気は帰る日まで続いた。
今日も朝食は早々に済ませ、6時にスタートした。
スコットランド地方は、緯度が高いせいか森林限界を超えており、荒涼とした風景も現れてきた。
それに、行きかう車に、キャンピンカーが多くすれ違うようになった。
途中、昼食のために立ち寄った「インヴァネス(人口4万2000人)は12世紀頃から栄え、ネス湖の観光拠点として有名で、町並みに歴史を感じられ一泊したい街であった。
昼食もそこそこに、我々はテイン村にあるスコッチウィスキーの蒸留所を目指した。何故なら、3時までに到着しないと、閉館となってしまうからだ。
さらに北上すると、道の両側に麦畑が広がってきた。スコッチウィスキー原料の大麦畑である。
※茶色に見えるのが全て大麦畑
13時過ぎに、ホテル「モーレンジ ハウス ホテル」に到着した。
この蒸留所を訪ねるために、イギリスの北の果てまでやって来たのであった。蒸留所があるテイン村は緯度でみると北海道のはるか北、カムチャッカ半島の真ん中あたりになる。
バイクをホテルに置いてきたのは、試飲ができるからであった。
入館料を払い、美人の案内嬢の説明を受け、館内を一周した。
その美人嬢によると、オーク樽に詰められた原酒は10年以上寝かせるそうで、その樽はアメリカで使用済みバーボン樽を再利用していて、115,000樽が貯蔵されているそうだ。
▼スコットランドで一番首の長い蒸留器を使用。
1時間ほど案内され、いよいよ試飲です。私はウィスキーはあまり飲まないが、美味しかった。
ホテルに戻り、Oさんとテイン村の中心地を訪ねたが、20分程歩いて着いた。小さい町であったが、佇まいが素晴らしく、私は気に入ってしまった。
夕食はホテルのレストランで食べたが、私の頼んだ、ラム肉はまずかった・・。
8月22日(テイン→ヘイシャム)
ネッシーを見られるか!!
本日も朝起きてみると、どんよりと曇っており、今にも雨が降りそうだ。
今日は600kmの走行しなければならないので、5時出発である。
昨日、昼食を食べたインヴァネスを右折しA82号線を南に走ると左手にネス湖が現れた。
ネス湖はあのネッシーで有名な所で南北に38kmと細長く、左手に見ながら走ることになる。
そのネス湖はどんよりとした空の下、何となく不気味で今でもネッシーが出そうな雰囲気だった。
ネス湖をバックに記念撮影!
1230年築城のアーカート城跡とネス湖が眺望できるパーキングで休憩した。偶然写ったのはネッシーか?
ネス湖を過ぎると、素晴らしい景観の場所にでて、添乗員Uさんの計らいでフリー走行となった。
思い思いの走りとなり、写真などを撮りワィンディングを堪能した。
20日に走ったM6を今度は逆方向に走り、二日前に泊った湖水地方を抜け、工業地帯の「ランカスター(13万人)」を横目に見て、マン島行きのフェリー乗り場である港町「ヘイシャム」のホテル「ポートハウス」に夕方6時に到着した。
本日は皆さんよく走しりました。
夕食は、近くのパブでしたが、そのパブは子供たちもいて、雰囲気はパブであってファミリーレストランのようでもあった。地方ではパブは住民の社交場にもなっているのであろう。
明日は夜中の2時15分のフェリーに乗船しなければならないので早めに就寝となった。
いよいよ明日はマン島に上陸だ!!
後編に続きます。
マン島ツーリングは→こちら
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