2011年 11月 01日
「消防単車の大冒険!!」(消防単車=生馬) |
2011年11月1日~7日 第39回BMWフェスティバル参加・

毎年11月の第1週の土日に開催されるBMWフェスティバルは今年、九州・佐賀県唐津での開催だ。九州は初めてなので「あっちこっち回りたいな~!?」と春先あたりから考えていた。
仕事の調整もつき、1日~7日にかけ連休が取れることとなり、ざっくりとした予定で九州へ向かう事とした。3000kmオーバーの長距離に備え、消防単車の各所のメンテナンス。防水バッグ、ナビなどを用意し出発の日を迎えました。


11月1日(火) 第1日目
晴天の朝6時に東京・北区を出発しました。
夜は無理して走らず、昼間走行を基本とし、順調に浜名湖SAまできました。
「やたらトラック・トレーラーが多いな~!」
豊川に近付くといきなりの事故で大渋滞、車線が規制され、道路メンテの人達が黄色い旗を振って豊川ICで降りる様に指示された。突然に降ろされた豊川!?取りあえずナビを音羽蒲郡ICにセット、トラック・トレーラーの流れについていきます。

豊川の町中は大渋滞、平野部で進む方向が判ってきたので側道を行くとナビがルート変更して対応してくれます。これは便利と感心しながら1時間半ほどで音羽蒲郡IC着より再び東名に戻った。
今回は初めての九州走行に備えドンキーで型落ち軽四用2万円のナビを用意したが、この後、ナビに助けられ!!裏切られ??の珍道中が続きます。
東名~伊勢湾岸~新名神~中国道と順調に来ました。
平日なのでSA・PAにもバイクの姿は少なく、岡山でやっとBMW R1200R博多ナンバーさんとお話できました。聞けば昔、九州のBMWクラブにも過去在籍し、フェスティバルにも参加した事があるとか。

中国道はPAにパトカーが隠れているから気を付けてとアドバイスを受け、津山まで同行、手を振ってお別れしました。消防単車に白文字で東京・滝野川とテプラが貼ってあるので「東京からですか?」が話のきっかけでこの後、九州でも、この消防単車のお陰でいろんな情報を頂き助かった。
中国道から山陰・米子道で実家の島根・出雲を目指します。夜、暗くなりかけのころ実家に辿りついた。

▲実家の酒屋、今は酒屋は廃業している。
本日の走行 837Km
11月2日(水) 第2日目
松江の東・西生馬神社に参拝し旅の安全祈願をお願いしました。今回は消防単車での参拝で、生馬郷の鎮守様で歴史は古く、出雲風土記にその名があります。
その足で松江在住の会社の大先輩の御宅にお邪魔しました。以前からバイクに乗って帰って来いといわれており、今回やっと約束がはたせました。


松江を出発し、国道9号線を世界遺産・石見銀山に向かいます。石見銀山も世界遺産登録時の活況はなく、さびしい感じかな!?でした。

銀山から浜田道の瑞穂ICを目指し秋の気配と車の少なさ、適度なコーナーを楽しみました。中国道は貸し切り状態で、山あいを抜ける道には車の影は全くなく、1時間以上たっても1人で走っているよな高速道でした。しかし80Km規制、どこでネズミ取りを張っているのか判らないので、そんなに飛ばすわけにもいかない。
山陽道と合流すると、突然車の台数が増え、合流で追い越し車線側から、走行車線に入ろうと流れに合わせて走っていると、突然!! “ウ~ッ!”とサイレンと赤燈。“エ~ッ!俺~?!”“オートバイ!停まりなさい!”無視する訳にも行かず、青い色の切符を切られました。でもあとチョットで赤色だったので仕方ないと諦めた。

中国道では気を張って走っていたのに、一瞬の気の緩みでした。深く反省!!
気持を切り替え九州入りです。壇の浦PAに寄るつもりでしたが、夕闇が迫り、明るいうちに関門海峡を渡りました。眼下を行きかう船や海流の波が白く見え、大迫力でした。
九州の高速も本州と変わらないが、ぽつぽつと雨模様になってきた。SAで合羽を着ていると熊本ナンバーCB1300さんが話しかけてきてくれ、熊本IC近くのビジネスホテルを教えてくれました。九州のライダーは親切です。
そのまま小降りの中を熊本まで行きホテルにチェックイン、インターから近く安くて助かります。
本日の走行 634Km
11月3日(木) 第3日目
6:30バイキングの朝飯で腹を満たし、フロントに連泊すると伝え大きな荷物は部屋に置いて指宿・開聞岳を目指します。
途中えびのPAで福岡ナンバーR1100RTさんとBMW談義。九州ではBMW販売・メンテは福岡に本店のあるフリーマンさんにお世話になっている人が多いそうです。ここでRT氏が「リアのエアが少ないね!?」「えッ!?」ほんとだ!取りあえずは鹿児島を目指し慎重に走ります。路面の継ぎ目をコツコツ拾い始めました。やっと鹿児島北ICで降りてGSでエアチェックをすると0.6!! 頭の中ではタイヤ破損→替えタイヤが鹿児島には無い→福岡から取り寄せ→計算外の時間とお金の出費が駆け巡りました。GSのお兄ちゃんに「バイク屋は?」と聞けば通りを挟んだ反対側にあるとのこと。
バイク屋を訪ねると、並んでいるカブ達に混じって1台だけカワサキ400。
取り敢えず見てもらう為、リアからお店に半分入れてセンスタ。
おじさん、リアタイヤを回して点検。するとド真ん中にネジ釘が、「これだ」とペンチで抜くとシュ―ッとエアが抜けた。原因も分かり、無事にパンク修理も終わりエアも入れて1500円、本当に助かりました。


再び高速に戻って、有料道路の指宿スカイラインで、指宿方面を目指し山を登って行き、桜島が見える絶景ポイントで写真を撮ったりしていたが、鹿児島~指宿の60Kmが長い長い。
いい加減嫌気が差した頃、池田湖の案内が見え始めました。
池田湖では写真だけを撮って先を急ぎます。

きれいな円錐形の山が目の前に現れ、これが薩摩富士の開聞岳かと感激し、めざす鹿児島県立・頴娃高等学校(えいこうとうがっこう)まではあと少し。

何故なら、会社に薩摩半島の南端 頴娃高等学校の出身者が多く、校門前で写真を撮るためだ。
ナビに案内され交差点を曲がると確かに頴娃高校と書いた建物、これが頴娃高校かと思っていたら正門はあちらの看板、ぐるりとまわると正門から玄関に続くヤシの木の並木、白亜の建物には日の丸、威風堂々の構えです。
なるほど、天下の頴娃高校と感心しながら消防単車を入れてのスナップ。

これで、薩摩半島の南端まで来た目的が果たせました。
今度は知覧を目指し、頴娃(えい)から知覧の茶畑と気分良く走り、特攻平和祈念館に到着。館内は撮影禁止なので屋外の中島飛行機制作の旧陸軍の隼のレプリカを撮影。


館内では団体向けに喋っている語り部のおじいさんの話に暫し耳を傾け、遺書や遺品を見て回った。若い人で16~17歳、多くは二十歳前後の若者たちの残したものです。たった60年前の出来事です。あらためて平和な時代に感謝しました。
時間があれば、えびの高原、霧島へと思っていましたが、熊本へ帰り宿のバイキングを食べ就寝しました。
本日の走行 518Km
11月4日(金) 第4日目
朝食後、8時熊本城を目指し出発。平日の朝で市内は渋滞。
何とか城山への入り口を見つけ城をバックに撮影。

9時になるのを待って、つい1月前にネットでお知り合いになった、消火器装着歴40年の消防単車の大先輩にお電話、たまたま在宅で、お邪魔することになりました。
駐車場まで出迎えて頂き、さっそくガレージから メグロZ7 スタミナW1の2台を出して頂き、なんと左右に2丁拳銃のように消火器が!!この他にモンキーの消防仕様も作製中とのこと。ビンテージのピカピカのZ7、W1のエキゾーストはまたこれが素晴らしい。


お互いに愛車の自慢話をしながら記念撮影。御自宅で本業の似顔絵まで書いていただき大感激、書も個性的で「銀だこ」の文字も書かれたそうです。

阿蘇へ向かうというと「風の谷美術館」に行くと良いと勧められました。奥様ともどもとてもやさしいお人柄と暖かいおもてなし、大きな思い出ありがとうございました。
さていよいよ阿蘇へと向かう道沿いにBMWの幟旗が・・・。
これが九州で名を聞く熊本「フリーマン」でした。ちょっと寄ると昨年フェスティバルでお見かけしたドイツ人の2人組み、R65のセルを交換したとのことでした。写真を撮って、2日後の唐津での再会を約束し別れました。

消防単車ナンバー横のフジイのステッカーを見たお店の人がフジイからはFCRキャブを送ってもらっていたとか、お店でコーヒーを御馳走になりながら、楽しいお話ができました。これも飛び込んでみての収穫です。
熊本・阿蘇ではミルキーロードを走り、管理人さんお勧めの天空の道・ラピュタの道を目指すが、すごい霧で視界5m。
ナビで細かく設定した地点に着くと、サイトで見た看板がるのだが、先に進む勇気が湧きません。
すると霧の中から干し草ロールを積んだ4tトラックが現れます。運転は農家のおばさん。これはホント生活道路です。しかもあの霧の中を・・・!!地元の人は凄い。少し霧が晴れたので天空の道をちょっとだけ進みましたが、霧が濃くなったので引き返しました。


山を降り、草千里を走るころには晴れてきました。先ほどのラピュタの道を下から見上げると霧の中を引き返したのは正解だとあらためて思いました。
風の丘美術館に着きました。阿蘇のド真ん中、ロケーションも最高です。受付をすると大野勝彦さんは在館中でお話が出来るとのこと。
大野勝彦さんは42歳の時、農作業中にコンバインで両手を失いながらも義手で詩と絵を描かれるようになった人です。この美術館に来るまで全く知りませんでした。
詩も絵も暖かく生への感謝に溢れています。本を購入し記帳をお願いすると似顔絵まで描いてもらいました。
先生のご友人がハーレー乗りだそうで、東京からバイクで来たと言うと先生からバイクで写真を撮ろうと裏口から駐車場で記念撮影。



素晴らしい感動を頂きました。
再び阿蘇外輪山越えですが、大観峰付近でまたしても霧に包まれ今回は諦め、小国越えで大分・日田市を目指します。ここには旧車の殿堂「中野モータース」があり、ぜひおじゃましたいと思っていました。
ところが、下り坂に入るとリアに違和感が・・・!?またパンク?エア漏れ?と心配しますが、エアは大丈夫みたい。リアサスか?足付きが良くなった?感じですが、コツコツは次第にゴツゴツト路面のヒビを拾います。
やっとの思いで中野モータースに着きました。BMWモーターサイクルオーナーズの会員ですと名乗ると高橋顧問との長いお付き合いや鹿児島のフェスティバルで稲木さんの車の修理で軽トラを飛ばしたことなどを話され、今回はフェスティバルには行けないが、皆さんによろしくとのことでした。
息子さんを交え楽しいひと時と思い出を頂きました。

Rサスに不安を抱え一般道か高速か迷いましたが、高速を走り80~90Kmで佐賀に向かい佐賀中央ICで降り、ビジネスホテルに泊まりました。
本日の走行 337Km
11月5日(土) 第5日目
いよいよ今日はフェスティバル当日、天気は雨ですが、階段下から車を出して跨れば、足付きが戻っている?!さすが、オーリンズ!一晩で回復したのか?アジャスターを目一杯締めて出発。
バルーンフェスタの会場の河川敷そばを通りますが、悪天候で膨らんでいるのは1機だけでした。
バイパスの交差点で信号待ちをしていると、自衛隊の車両が目の前を曲がって行きました。見慣れない車両だな?と思っていたらコンビニの駐車場に停まっているのを発見。
すぐさま「写真いいですか?」「OK!」で撮影。コマツの82式無線指揮車コマンダーです。イベントに向かう途中だそうで、近くで見ると迫力満点です。

有料道路で唐津に着いたが、集合時間にはまだ早い。管理人さんお勧めの鏡山に行こうとナビ設定をしたら、有料出口から「右斜め後ろ方向へ?」鏡山方向の案内板は見えず、怪しいと思いつつナビに従います。
すると集落の間を抜けて果樹園の方向へ。ど~もおかしい、絶対おかしいと思ってもナビはゆずりません。
安物ナビで等高線は無く、細い山道に入っていきます。アスファルトが途切れ砂利・コンクリート・泥濘で雨も強くもはやこれまでと車を倒しました。

GASも入れたばかりで一人で起こすのは無理と判断、ガソリンもちょろちょろ漏れている、出火でもしたら大変と50mほど下って民家に助けを求めますが、犬が吠えるだけで誰もいません。
幸いJAFカードを持っていたのでJAFに連絡。
ふもとまで降りてJAFの到着を待ちます。やっと来てくれたJAFのおじさんですがバイクは全くの素人とのことですが、何とか2人で引き起こし、コンクリート面でサイドスタンドを軸に回転させ、雨の中リアブレーキ踏みっぱなしで降りてきました。おじさんに鏡山の鳥居のある本当の登り口まで案内して頂きました。JAFのおじさん本当にありがとうございました。
鳥居からの登りも結構急でコーナーもキツくやっと駐車場に着きました。展望台までは少し歩きますが、その絶景は虹の松原、唐津城、高島が一望です。管理人さんのお勧め通りでした。

まだ、時間があるのでヨットハーバーまで行き、先ほど山でこけて泥だらけなので少しきれいに泥を落としました。
唐津城へ向かう道に唐津消防署があり、署員の方がハンドマイクでイベントか何かの練習中。おじゃまでなければ記念に1枚とお願いしたら、なんと。「車を出しますから~!」と車庫から3台しかも差異をつけて並べてくださいました。「この前にどうぞ!」消防単車と消防自動車を並べて写真をとっていると他の署員さんたちも降りてきてくれ一緒に写真を撮り大感激です。



記念に!隊のワッペンま頂戴して大興奮でした。唐津消防署の熱き男たち。ありがと~う!!
集合時間がせまり、唐津城に行くとR50に乗った福島の斎藤さんが到着。陸走りにての到着、お疲れ様です。互いに無事の到着を讃えていると3日出発組の到着です。遠く離れた九州で何日か1人旅をしてきた自分には見慣れた仲間の顔が最高の励ましになりました。

フェスティバルの様子は他の方のツーレポを御参照ください。
本日の走行 213Km
11月6日(日) 第6日目
さてフェスティバルも終わり、一人で東京を目指します。フェスティバル参加の皆さん達を手を振りながら抜いたり、抜かれたり、途中、SA・PAでのお話、楽しかったです。大津のIC近くのビジネスホテルに泊まり、明日は天気と気分次第で、東名か中央で帰ることにした。
本日の走行 519Km
11月7日(月) 第7日目
朝食後、荷物を積んでいると玄関 隣に停めたハーレー氏。福岡ナンバーで富士山などを回ってきたそうです。一人旅同士だと「こんにちは」で自然と会話がはずみます。

中央道周りで帰ることとしましたが、途中のPA。ここでやらかしました。ちょっと小荷物を取り出し、スタートと思ったらキ―がありません。「トップケースに付けたままだ!」と思った時、サイドスタンドをたたんでいたのを忘れ、見事な立ちゴケ!!
たまたま休憩していた工事の人が物音で気づき起こすのを手伝ってくれました。
昼過ぎに諏訪SA。高速を降り、山口での違反切符は振り込んで帰ろうと、茅野駅前の郵便局へ寄り、一般道で秋の景色を楽しみながら再び中央道へ。
八ヶ岳PAで記念写真。よくぞ帰ってこられたとあらためて思いました。
今回の旅はザックリした計画で行きあたりばったり、人との出会い、感動、
さまざまなトラブルもありましたが、多くの人達に助けられ東京に帰還できました。
今回の経験は自分自身の大きな宝物です。今回の旅で出会った人全てに感謝いたします!!
ありがとうございました!! 本日の走行 532Km
全走行距離 :3,590Km
レポーター 会員No.55 消防単車
生馬 義久
※もっと写真を見る→こちら
お世話になった方々の紹介 URL
メグロパーツ製作所 http://www.meguro-z7.com/index.html
風の丘 大野勝彦美術館 http://kazenooka-museum.jp/index.html
唐津市消防本部 http://www.karatsu119.jp/

毎年11月の第1週の土日に開催されるBMWフェスティバルは今年、九州・佐賀県唐津での開催だ。九州は初めてなので「あっちこっち回りたいな~!?」と春先あたりから考えていた。
仕事の調整もつき、1日~7日にかけ連休が取れることとなり、ざっくりとした予定で九州へ向かう事とした。3000kmオーバーの長距離に備え、消防単車の各所のメンテナンス。防水バッグ、ナビなどを用意し出発の日を迎えました。


11月1日(火) 第1日目
晴天の朝6時に東京・北区を出発しました。
夜は無理して走らず、昼間走行を基本とし、順調に浜名湖SAまできました。
「やたらトラック・トレーラーが多いな~!」
豊川に近付くといきなりの事故で大渋滞、車線が規制され、道路メンテの人達が黄色い旗を振って豊川ICで降りる様に指示された。突然に降ろされた豊川!?取りあえずナビを音羽蒲郡ICにセット、トラック・トレーラーの流れについていきます。

豊川の町中は大渋滞、平野部で進む方向が判ってきたので側道を行くとナビがルート変更して対応してくれます。これは便利と感心しながら1時間半ほどで音羽蒲郡IC着より再び東名に戻った。
今回は初めての九州走行に備えドンキーで型落ち軽四用2万円のナビを用意したが、この後、ナビに助けられ!!裏切られ??の珍道中が続きます。
東名~伊勢湾岸~新名神~中国道と順調に来ました。
平日なのでSA・PAにもバイクの姿は少なく、岡山でやっとBMW R1200R博多ナンバーさんとお話できました。聞けば昔、九州のBMWクラブにも過去在籍し、フェスティバルにも参加した事があるとか。

中国道はPAにパトカーが隠れているから気を付けてとアドバイスを受け、津山まで同行、手を振ってお別れしました。消防単車に白文字で東京・滝野川とテプラが貼ってあるので「東京からですか?」が話のきっかけでこの後、九州でも、この消防単車のお陰でいろんな情報を頂き助かった。
中国道から山陰・米子道で実家の島根・出雲を目指します。夜、暗くなりかけのころ実家に辿りついた。

▲実家の酒屋、今は酒屋は廃業している。
本日の走行 837Km
11月2日(水) 第2日目
松江の東・西生馬神社に参拝し旅の安全祈願をお願いしました。今回は消防単車での参拝で、生馬郷の鎮守様で歴史は古く、出雲風土記にその名があります。
その足で松江在住の会社の大先輩の御宅にお邪魔しました。以前からバイクに乗って帰って来いといわれており、今回やっと約束がはたせました。


松江を出発し、国道9号線を世界遺産・石見銀山に向かいます。石見銀山も世界遺産登録時の活況はなく、さびしい感じかな!?でした。

銀山から浜田道の瑞穂ICを目指し秋の気配と車の少なさ、適度なコーナーを楽しみました。中国道は貸し切り状態で、山あいを抜ける道には車の影は全くなく、1時間以上たっても1人で走っているよな高速道でした。しかし80Km規制、どこでネズミ取りを張っているのか判らないので、そんなに飛ばすわけにもいかない。
山陽道と合流すると、突然車の台数が増え、合流で追い越し車線側から、走行車線に入ろうと流れに合わせて走っていると、突然!! “ウ~ッ!”とサイレンと赤燈。“エ~ッ!俺~?!”“オートバイ!停まりなさい!”無視する訳にも行かず、青い色の切符を切られました。でもあとチョットで赤色だったので仕方ないと諦めた。

中国道では気を張って走っていたのに、一瞬の気の緩みでした。深く反省!!
気持を切り替え九州入りです。壇の浦PAに寄るつもりでしたが、夕闇が迫り、明るいうちに関門海峡を渡りました。眼下を行きかう船や海流の波が白く見え、大迫力でした。
九州の高速も本州と変わらないが、ぽつぽつと雨模様になってきた。SAで合羽を着ていると熊本ナンバーCB1300さんが話しかけてきてくれ、熊本IC近くのビジネスホテルを教えてくれました。九州のライダーは親切です。
そのまま小降りの中を熊本まで行きホテルにチェックイン、インターから近く安くて助かります。
本日の走行 634Km
11月3日(木) 第3日目
6:30バイキングの朝飯で腹を満たし、フロントに連泊すると伝え大きな荷物は部屋に置いて指宿・開聞岳を目指します。
途中えびのPAで福岡ナンバーR1100RTさんとBMW談義。九州ではBMW販売・メンテは福岡に本店のあるフリーマンさんにお世話になっている人が多いそうです。ここでRT氏が「リアのエアが少ないね!?」「えッ!?」ほんとだ!取りあえずは鹿児島を目指し慎重に走ります。路面の継ぎ目をコツコツ拾い始めました。やっと鹿児島北ICで降りてGSでエアチェックをすると0.6!! 頭の中ではタイヤ破損→替えタイヤが鹿児島には無い→福岡から取り寄せ→計算外の時間とお金の出費が駆け巡りました。GSのお兄ちゃんに「バイク屋は?」と聞けば通りを挟んだ反対側にあるとのこと。
バイク屋を訪ねると、並んでいるカブ達に混じって1台だけカワサキ400。
取り敢えず見てもらう為、リアからお店に半分入れてセンスタ。
おじさん、リアタイヤを回して点検。するとド真ん中にネジ釘が、「これだ」とペンチで抜くとシュ―ッとエアが抜けた。原因も分かり、無事にパンク修理も終わりエアも入れて1500円、本当に助かりました。


再び高速に戻って、有料道路の指宿スカイラインで、指宿方面を目指し山を登って行き、桜島が見える絶景ポイントで写真を撮ったりしていたが、鹿児島~指宿の60Kmが長い長い。
いい加減嫌気が差した頃、池田湖の案内が見え始めました。
池田湖では写真だけを撮って先を急ぎます。

きれいな円錐形の山が目の前に現れ、これが薩摩富士の開聞岳かと感激し、めざす鹿児島県立・頴娃高等学校(えいこうとうがっこう)まではあと少し。

何故なら、会社に薩摩半島の南端 頴娃高等学校の出身者が多く、校門前で写真を撮るためだ。

なるほど、天下の頴娃高校と感心しながら消防単車を入れてのスナップ。

これで、薩摩半島の南端まで来た目的が果たせました。
今度は知覧を目指し、頴娃(えい)から知覧の茶畑と気分良く走り、特攻平和祈念館に到着。館内は撮影禁止なので屋外の中島飛行機制作の旧陸軍の隼のレプリカを撮影。


館内では団体向けに喋っている語り部のおじいさんの話に暫し耳を傾け、遺書や遺品を見て回った。若い人で16~17歳、多くは二十歳前後の若者たちの残したものです。たった60年前の出来事です。あらためて平和な時代に感謝しました。
時間があれば、えびの高原、霧島へと思っていましたが、熊本へ帰り宿のバイキングを食べ就寝しました。
本日の走行 518Km
11月4日(金) 第4日目
朝食後、8時熊本城を目指し出発。平日の朝で市内は渋滞。
何とか城山への入り口を見つけ城をバックに撮影。

9時になるのを待って、つい1月前にネットでお知り合いになった、消火器装着歴40年の消防単車の大先輩にお電話、たまたま在宅で、お邪魔することになりました。
駐車場まで出迎えて頂き、さっそくガレージから メグロZ7 スタミナW1の2台を出して頂き、なんと左右に2丁拳銃のように消火器が!!この他にモンキーの消防仕様も作製中とのこと。ビンテージのピカピカのZ7、W1のエキゾーストはまたこれが素晴らしい。


お互いに愛車の自慢話をしながら記念撮影。御自宅で本業の似顔絵まで書いていただき大感激、書も個性的で「銀だこ」の文字も書かれたそうです。

阿蘇へ向かうというと「風の谷美術館」に行くと良いと勧められました。奥様ともどもとてもやさしいお人柄と暖かいおもてなし、大きな思い出ありがとうございました。
さていよいよ阿蘇へと向かう道沿いにBMWの幟旗が・・・。
これが九州で名を聞く熊本「フリーマン」でした。ちょっと寄ると昨年フェスティバルでお見かけしたドイツ人の2人組み、R65のセルを交換したとのことでした。写真を撮って、2日後の唐津での再会を約束し別れました。

消防単車ナンバー横のフジイのステッカーを見たお店の人がフジイからはFCRキャブを送ってもらっていたとか、お店でコーヒーを御馳走になりながら、楽しいお話ができました。これも飛び込んでみての収穫です。
熊本・阿蘇ではミルキーロードを走り、管理人さんお勧めの天空の道・ラピュタの道を目指すが、すごい霧で視界5m。
ナビで細かく設定した地点に着くと、サイトで見た看板がるのだが、先に進む勇気が湧きません。
すると霧の中から干し草ロールを積んだ4tトラックが現れます。運転は農家のおばさん。これはホント生活道路です。しかもあの霧の中を・・・!!地元の人は凄い。少し霧が晴れたので天空の道をちょっとだけ進みましたが、霧が濃くなったので引き返しました。


山を降り、草千里を走るころには晴れてきました。先ほどのラピュタの道を下から見上げると霧の中を引き返したのは正解だとあらためて思いました。
風の丘美術館に着きました。阿蘇のド真ん中、ロケーションも最高です。受付をすると大野勝彦さんは在館中でお話が出来るとのこと。
大野勝彦さんは42歳の時、農作業中にコンバインで両手を失いながらも義手で詩と絵を描かれるようになった人です。この美術館に来るまで全く知りませんでした。
詩も絵も暖かく生への感謝に溢れています。本を購入し記帳をお願いすると似顔絵まで描いてもらいました。
先生のご友人がハーレー乗りだそうで、東京からバイクで来たと言うと先生からバイクで写真を撮ろうと裏口から駐車場で記念撮影。



素晴らしい感動を頂きました。
再び阿蘇外輪山越えですが、大観峰付近でまたしても霧に包まれ今回は諦め、小国越えで大分・日田市を目指します。ここには旧車の殿堂「中野モータース」があり、ぜひおじゃましたいと思っていました。
ところが、下り坂に入るとリアに違和感が・・・!?またパンク?エア漏れ?と心配しますが、エアは大丈夫みたい。リアサスか?足付きが良くなった?感じですが、コツコツは次第にゴツゴツト路面のヒビを拾います。
やっとの思いで中野モータースに着きました。BMWモーターサイクルオーナーズの会員ですと名乗ると高橋顧問との長いお付き合いや鹿児島のフェスティバルで稲木さんの車の修理で軽トラを飛ばしたことなどを話され、今回はフェスティバルには行けないが、皆さんによろしくとのことでした。
息子さんを交え楽しいひと時と思い出を頂きました。

Rサスに不安を抱え一般道か高速か迷いましたが、高速を走り80~90Kmで佐賀に向かい佐賀中央ICで降り、ビジネスホテルに泊まりました。
本日の走行 337Km
11月5日(土) 第5日目
いよいよ今日はフェスティバル当日、天気は雨ですが、階段下から車を出して跨れば、足付きが戻っている?!さすが、オーリンズ!一晩で回復したのか?アジャスターを目一杯締めて出発。
バルーンフェスタの会場の河川敷そばを通りますが、悪天候で膨らんでいるのは1機だけでした。
バイパスの交差点で信号待ちをしていると、自衛隊の車両が目の前を曲がって行きました。見慣れない車両だな?と思っていたらコンビニの駐車場に停まっているのを発見。
すぐさま「写真いいですか?」「OK!」で撮影。コマツの82式無線指揮車コマンダーです。イベントに向かう途中だそうで、近くで見ると迫力満点です。

有料道路で唐津に着いたが、集合時間にはまだ早い。管理人さんお勧めの鏡山に行こうとナビ設定をしたら、有料出口から「右斜め後ろ方向へ?」鏡山方向の案内板は見えず、怪しいと思いつつナビに従います。
すると集落の間を抜けて果樹園の方向へ。ど~もおかしい、絶対おかしいと思ってもナビはゆずりません。
安物ナビで等高線は無く、細い山道に入っていきます。アスファルトが途切れ砂利・コンクリート・泥濘で雨も強くもはやこれまでと車を倒しました。

GASも入れたばかりで一人で起こすのは無理と判断、ガソリンもちょろちょろ漏れている、出火でもしたら大変と50mほど下って民家に助けを求めますが、犬が吠えるだけで誰もいません。
幸いJAFカードを持っていたのでJAFに連絡。
ふもとまで降りてJAFの到着を待ちます。やっと来てくれたJAFのおじさんですがバイクは全くの素人とのことですが、何とか2人で引き起こし、コンクリート面でサイドスタンドを軸に回転させ、雨の中リアブレーキ踏みっぱなしで降りてきました。おじさんに鏡山の鳥居のある本当の登り口まで案内して頂きました。JAFのおじさん本当にありがとうございました。
鳥居からの登りも結構急でコーナーもキツくやっと駐車場に着きました。展望台までは少し歩きますが、その絶景は虹の松原、唐津城、高島が一望です。管理人さんのお勧め通りでした。

まだ、時間があるのでヨットハーバーまで行き、先ほど山でこけて泥だらけなので少しきれいに泥を落としました。
唐津城へ向かう道に唐津消防署があり、署員の方がハンドマイクでイベントか何かの練習中。おじゃまでなければ記念に1枚とお願いしたら、なんと。「車を出しますから~!」と車庫から3台しかも差異をつけて並べてくださいました。「この前にどうぞ!」消防単車と消防自動車を並べて写真をとっていると他の署員さんたちも降りてきてくれ一緒に写真を撮り大感激です。



記念に!隊のワッペンま頂戴して大興奮でした。唐津消防署の熱き男たち。ありがと~う!!
集合時間がせまり、唐津城に行くとR50に乗った福島の斎藤さんが到着。陸走りにての到着、お疲れ様です。互いに無事の到着を讃えていると3日出発組の到着です。遠く離れた九州で何日か1人旅をしてきた自分には見慣れた仲間の顔が最高の励ましになりました。

フェスティバルの様子は他の方のツーレポを御参照ください。
本日の走行 213Km
11月6日(日) 第6日目
さてフェスティバルも終わり、一人で東京を目指します。フェスティバル参加の皆さん達を手を振りながら抜いたり、抜かれたり、途中、SA・PAでのお話、楽しかったです。大津のIC近くのビジネスホテルに泊まり、明日は天気と気分次第で、東名か中央で帰ることにした。
本日の走行 519Km
11月7日(月) 第7日目
朝食後、荷物を積んでいると玄関 隣に停めたハーレー氏。福岡ナンバーで富士山などを回ってきたそうです。一人旅同士だと「こんにちは」で自然と会話がはずみます。

中央道周りで帰ることとしましたが、途中のPA。ここでやらかしました。ちょっと小荷物を取り出し、スタートと思ったらキ―がありません。「トップケースに付けたままだ!」と思った時、サイドスタンドをたたんでいたのを忘れ、見事な立ちゴケ!!
たまたま休憩していた工事の人が物音で気づき起こすのを手伝ってくれました。
昼過ぎに諏訪SA。高速を降り、山口での違反切符は振り込んで帰ろうと、茅野駅前の郵便局へ寄り、一般道で秋の景色を楽しみながら再び中央道へ。
八ヶ岳PAで記念写真。よくぞ帰ってこられたとあらためて思いました。
今回の旅はザックリした計画で行きあたりばったり、人との出会い、感動、
さまざまなトラブルもありましたが、多くの人達に助けられ東京に帰還できました。
今回の経験は自分自身の大きな宝物です。今回の旅で出会った人全てに感謝いたします!!
ありがとうございました!! 本日の走行 532Km
全走行距離 :3,590Km

レポーター 会員No.55 消防単車
生馬 義久
※もっと写真を見る→こちら
お世話になった方々の紹介 URL
メグロパーツ製作所 http://www.meguro-z7.com/index.html
風の丘 大野勝彦美術館 http://kazenooka-museum.jp/index.html
唐津市消防本部 http://www.karatsu119.jp/
by bmwmoc
| 2011-11-01 06:00
| BMWフェスティバルin唐津