2012年 08月 17日
イギリスとマン島を巡る10日間(後編) |
8月23日(ヘイシャム→ダグラス)
バイクの聖地、マン島に上陸!!

夜中12時に起床し、軽い食事の後、フェリー乗り場へと向かった。
フェリー乗り場に到着すると、新旧とりまぜた、バイクがすでに何十台も順番待ちをしていた。いやおうもなくバイクの聖地「マン島(Isie of Man)」への期待が高まってきた。

並んでいるバイクを見ると日本製が多いが、とにかくいろんな国のバイクが並んでいて、ビンセントやインディアンなどの往年の名車が普通に乗られているのには驚いた。

3時間半ほどのフェリーの旅を終え、マン島(人口7万3900人)の首都「ダグラス」に上陸。
まだ、早朝の5時半である。雨は降っていなかったが、今にも降りそうな天気であった。

まず、海岸沿いのホテルが建ち並ぶプロムナード沿いの一角のホテル「Best western Palace Hotel&Casino」に到着。
ホテルのフロントの壁面にはレースやレーサーの写真が飾られていた。

時間が早くチェックインが出来ないので荷物を預け、添乗員Uさんの車を先頭にマン島TTレース(The Isle of Man Tourist Trophy Race)が毎年、5月最終週から6月第一週にかけて開催されるコースを走ることにした。
マン島TTレース!!
マン島TTコースとはグランドスタンド前スタートし市街地や起伏のある山道を右回りに一周する「マウンテンコース」と呼ばれているコースで一周約60キロだ。
▼グランドスタンド前、ここからレーサーは飛び出すのだ。

普段は生活道路の街中は道幅も狭く道路状態も良くない、ここをフルスロットルで駆け抜けるライダーは尋常ではないと思った。万一、コースアウトすれば、石の壁が待っているのである。


ダグラスからキャッスルタウンに向かう途中にある妖精伝説で知られる「フェアリー・ブリッジ」

TTレースは100年の歴史があり、過去、マン島では230名程が命を失っているとのことだが、それでも、中止しない国民性に驚く、日本で有ればとっくに中止だと思う。
1961年にホンダはマン島TTレースの125ccと250ccクラスで圧勝し、その後、世界のレース界を席巻することになるのである。
まさに、ここマン島から「世界のホンダ」が始まったのだ。
途中、この過酷なTTレースで26勝のジョーイ・ダンロップ(享年48歳)の銅像の所で記念写真を撮った。この銅像は国産メーカーのアライなどの協賛によって建立されたものである。
後ろに見える道路がマウンテンコースだ。この時は雨が降っていて、メチャ寒かった。

マン島の国旗にも描かれている「3本足」

この60キロのマウンテンコースを我々は見学しながら2時間ほどで一周したが、トップレーサーは平均時速200キロ、約20分ほどで一周してくるのだから、凄い!!
マン島TTレース2012の動画は→こちら 是非、見てください!!
ホテルに戻ると、添乗員Uさんより、たまたま「MANX GP(マンクス・グランプリ)」が開催されており、夕方に練習走行があるのでそれを見物しようとなり、それまでフリータイムとなった。
私は土方さん、川原さん、Sさん、Uさんとで島内の古城を巡ることにした。
まず「キャッスルタウン」ではイギリスで一番保存状態の良いルシェン城を見学した。走って見ると、島は思ったより大きく、素晴らしい景色の所もたくさんあった。

西側にある港町「ピール」ではピール城をバックに屋台での昼食とした。



最後にTTコース脇の「クラシック バイク コレクション」を見学した。
ここは、小さいながらも往年の名車が、綺麗にレストアされ、びっしりと並んでいる、その数には圧倒された。



BMWはR60が一台展示してあった。

レストア状況も惜しげもなく開放し展示してあった。(道具などもそのまま!!)

マン島でみたバイク達

MANX GRAND PRIX
ホテルに戻り、Uさんの案内で、徒歩にて坂道を登り住宅街を抜けると、グランドスタンドの裏手に出た。そのスタンドに登るとすでに練習走行は始っており、咆哮をはなってレーサーが飛び出していた。




レーサーは何を思って、あの市街地へ突っ込んでいくのであろうか?スリルか名誉か!
ともかく、プラクティス(練習走行)とはいえ「MANX GP」を見ることが出来たのはラッキーであった。

いつものようにパブで食事し就寝となった。

マン島はたったの一日であったが、本当に充実した一日であった。ただ、マン島名物」「キッパー(ニシンの燻製)」を食えなかったことが残念であったが・・・。
是非とも、また、訪れたいものである。
8月24日(ダグラス→リバプール→ロンドン)
リバプールからロンドンへ!!
早朝6時のダグラス発のフェリーに乗船し、4時間の船旅後にリバープール(人口43万9500人)に上陸した。



▼リバプールに上陸、近代的な建物も多かった。

途中、高速を降り、イギリス中部バーミンガムのThe National Motorcycle Museum(国立オートバイ博物館)に立ち寄った。
国立オートバイ博物館

ここは、世界でも最大級のオートバイ博物館で、国立ということもあって、1930年から60年代の黄金期であった英国車を中心に展示してあった。
2003年に出火、 建物の6割が焼け、所蔵オートバイの約650台、900万ポンド(約17億3000万円)が焼失したが、その後再興された。
ここの本屋さんは、殆どのバイクの関連本を販売してた。私も購入したが日本で買うよりも全然安かった。



ロンドンに戻り、無事に午後4時にバイク返却。
全員でパブにて晩さん会を行い、お互いの無事に乾杯した。
エースカフェ(ACE CAFÉ LONDON)
食事後、私がどうしても行きたかった、「カフェレーサー」発祥の地「エースカフェ(ACE CAFÉ LONDON)」にSさん,Uさんと3人でタクシーにて向かったが、ホテルから意外と遠く、タクシー代が40ポンドもかかってしまった。
到着すると、店の周りはバイク、バイク、バイク!!その手の4輪も多いし道路でスピンターンはやってるは、異様な盛り上がりというより、無法地帯!!



帰りはタクシーがつかまらず(無法地帯なのでタクシーも近寄らない?)、地下鉄(チューブと呼ばれている)でホテルに帰ったが深夜に近かった。
8月25日(ロンドン→ヒースロー空港)
今日でイギリスともお別れだ!!
私は初めてのロンドンなのと、飛行機の出発が夕方なので、ロンドンの中心地まで地下鉄で行き、日本語ガイド付きのバスツアーで市内観光し、ロンドン塔やロンドンアイなどを見学することにした。

タワー・ブリッジをバックに記念撮影

イギリス王室の教会「ウェストミンスター寺院」、イギリスで最も美しい教会といわれている。
歴代のロイヤル・ファミリーが埋葬されており、1977年、ダイアナ元皇太子姫の葬儀が行われたのもここだった。


牢獄として利用されていた、ロンドン塔

天気にも恵まれ、バッキンガム宮殿の衛兵交替式も見られたのでラッキーだった。
衛兵のパレードと交替式が行われるのは、4~7月は毎日で、それ以外は1日おきで、今日はその日だった。
▼バッキンガム宮殿
約1万坪の敷地を誇り、舞踏会場、音楽堂、美術館、接見室や図書館等が設置されている。部屋数は、スィート19、来客用寝室52、スタッフ用寝室188、事務室92、浴室78、部屋総数775である。宮殿に勤務する人は約450名、年間の招待客は4万人にもなるという。


さすが、バスツアー、見どころを押さえてあって短時間で観光することができた。
下の赤い2階建てバス(ダブルデッカー)は、前後に丸みを帯びた古い「ルートマスター」一度は引退したが、その後復活し、限られた路線を走っている。やはり、こちらの方が全然可愛い!!

大英博物館
短い時間であったが「大英博物館」にも立ち寄り、念願だった、「ロゼッタ・ストーン」も見ることができた。


1799年、ナポレオン軍によって発掘され、古代エジプト史上最大の発見「ロゼッタ・ストーン」。
他の展示物は手で触ることができるものが多い中、ガラスケースに収められており、回りには常に人だかりができていた。

大英博物館からホテルへタクシーで向かったが、その途中、どしゃ降りの雨となり空港まで止むことは無かった。
先ほどまでは良い天気だったのに・・・・、最後の最後までイギリスらしい天候であった。
定刻にヒースロー空港を飛び立ち、日本時間の26日(日)、夜、成田に到着した。
全走行距離:約2,600km

今回、参加された皆さん、大変お世話になりました。
道祖神添乗員Uさん、お疲れさまでした。
皆さんにThank you so much!!
レポーター:横浜の中島(ビーパル親爺)
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by bmwmoc
| 2012-08-17 07:22
| 2012年 ツーリングレポート