2017年 07月 28日
第29回 みちのく旧車ミーティング |

岩手県・七時雨(ななしぐれ)の朝、早く起きなさいと多くの野鳥たちは朝のご挨拶、そして、コーヒーの香りで目覚める、そうだ、今回はキャンプにしよう!
キャンプ道具をBMW R100RS+SIDECARに積み込んで出発です。
7月28日
東北道を夜間走行し、秋田道に入れば、1週間前この地で豪雨が襲い、夜間復旧工事のため途中通行止め。
下道で迂回し再度「大曲IC」から高速へ乗り直し、

秋田自動車道「五城目八郎潟IC」で降り、五城目街道の上小阿仁(かみこあに)

▲五城目街道
~県道214号で阿仁前田で南下し、秋田県・森吉山(もりよしざん)のゴンドラ駅で、登山スタイルに着替え、朝からトレッキングです。


~県道214号で阿仁前田で南下し、秋田県・森吉山(もりよしざん)のゴンドラ駅で、登山スタイルに着替え、朝からトレッキングです。
森吉山は八幡平の西に位置し、「花の百名山」として有名で、山頂(1,454m)に立てば鳥海山・岩手山・白神山地・日本海などの大パノラマを期待し、雨の中1,5時間歩いて山頂に立ったのだが霧で何も見えなかった。

▲森吉山山頂
それでも道中多くの可憐な花を見ることが出来ました。


それでも道中多くの可憐な花を見ることが出来ました。

ツーリング再開。
秋田内陸縦貫鉄道の巨大な三角屋根のある駅舎「阿仁合駅(あにあいえき)」近くの異人館「伝承館」を見学。
かつて阿仁鉱山は金山として開発され、明治に外人技師を雇い近代化を図った結果、銅の生産日本一となった鉱山で、異人館は(洋式建物の「鹿鳴館」より先駆けて建てられた)煉瓦造りの外国人官舎で、国の重要文化財。
そのため出入り口に雪除室が作れず、隣地の伝承館室内から異人館室内へ地下道を介して移動し見学できるようになっています。


「くまげらエコーライン」は、2箇所のダムを見ながらのコース。




7月29日
「鷹巣IC」から小坂へ。


小坂町は明治維新後、鉱山の関係で、発電所を造り、「水と電気はタダ」で、住居・医療・衛生・娯楽・文化の各施設のほか、郵便局・銀行・警察に至るまで企業が招請、設置し、山間のへき地の中に、こつ然と秋田第2の都市となった町で、その背景に富国強兵のため鉱山資源が必要とされていた。
最初に秋田県鹿角郡「小坂鉄道レールパーク」へ。
小坂鉄道は,平成21年廃止されたが、かつて鉄道の日イベントでは4重連を走らせた鉄道マニアの聖地で、ラッセル車などが動態保存され、国内唯一のディーゼル機関車体験運転を事前予約すれば可能です。


また、寝台特急「ブルートレインあけぼの」も宿泊施設として旧小坂駅ホームに停車しています。


パークから北へ明治百年通りが整備され、道路沿いに娯楽施設の「康楽館」、鉱山資料館「小坂鉱山事務所」、「天使館」などの国重要文化財等見所が多い。
康楽館は日本最古の現役芝居小屋で、黒子の説明によれば、水戸黄門を舞台用公演招致したが、共演の「由美かおる」登場場面があったものの入浴シーンは無く、多少ガッカリしたとのことでした。

▲康楽館(近代化産業遺産)

▲康楽館 由美かおる楽屋サイン


鉱山事務所は国内最大級の西洋建築(天然秋田杉造3階建)でルネッサンス風の華麗な建物で、鹿角市の旧関善酒店は明治期に大火で消失後、再建された日本最大級の吹き抜け木造の梁架構は「素晴らしい!」の一言。

▲小坂鉱山事務所(近代化産業遺産)

▲鹿角市 旧関善酒店(国登録有形文化財)

▲旧関善酒店日本最大級の吹き抜け木造架構内部



秋田県の東北に位置する小坂と鹿角地域は、かつて南部藩(下北から盛岡を治めていた)の領地で、戊辰戦争で降伏した後、廃藩置県で秋田県に編入され、津軽藩(弘前)や秋田藩への交通の要衝で、鉱石資源を都へ運び、帰りの船便では上方の文化が運び込まれる日本の近代化に貢献した「みやこの文化が香る町」の発見でした。
鹿角から下道で約1時間で会場である、岩手県・「七時雨(ななしぐれ)山荘」に到着。
すると千葉の鈴木さん、ハンモックからご挨拶。
テント設営を手伝って貰うと,宿舎泊まりの吉野さん、松田さんもテントサイトにいらして、ビールで乾杯。

テント設営を手伝って貰うと,宿舎泊まりの吉野さん、松田さんもテントサイトにいらして、ビールで乾杯。

サイドカー連盟の小関さんも加わりバイク談義で盛り上がったところに、初参加のクラブ員、西脇さんがアリエル、足立の鈴木さんがBMW R60で到着。
夜の懇親会では主催者の小船さんが挨拶され、バーベキューで満腹となりました。


7月30日
雨音で目覚めるものの陽が差してくると数十台ものバイクが到着、当日参加組だ。
この周辺も豪雨の影響で近県の参加者は泊まりから日帰りに計画変更されたのかと感じた。


走行会では初参加の西脇さんが「僕はスティーブマックイーンに憧れバイク人生が始まりました」のコメントが効いてグランプリを獲得。

▲アリエル・ハントマスター 650cc 1953年 イギリス

また、足立の鈴木さんも初参加賞を受賞、そして、参加者全員、お楽しみ抽選会では景品をゲットし、記念撮影後散会となりました。
青森方面まで足を伸ばす西脇さん、鈴木さんと別れ、今日の宿泊先「花巻鉛温泉・藤三旅館」へ。
ここでクラブ員・綱島の川原さんと合流。
ここでクラブ員・綱島の川原さんと合流。
BMW R69Sと思いきやH社のパリダカールで北海道で購入し走って帰るとのこと。


この温泉は、天然の岩をくりぬいて浴槽とした、立って入る珍しい温泉です。


露天風呂は川沿いに作られて、よく見ると更にその下には1人入れるミニ露天風呂も。
翌日、暑い東北道をひたすら走り、4時過ぎに埼玉に帰宅。
1,600Kmのみちのく旧車ツーは、今年も思い出深い旅となりました。


by bmwmoc
| 2017-07-28 05:00
| 2017年 ツーリングレポート