2017年 09月 16日
2017年 みちのくツーリング |

日本列島直撃「台風18号」
みちのくツーは、昨年・一昨年と台風に遭遇し、今回こそは!との願いも空しく、大型台風18号の直撃となった。

観測史上初となった本土四島全てに上陸した台風18号、16日早朝はまだ鹿児島県沖合にあったが、秋雨前線との連動で関東・東北地方も急速に暴風雨圏が近づく予想で、集合場所の「佐野PA」には、通常の危険予知能力のあるライダーは四輪(5台)で、若干やんちゃな冒険心のある向きはサイドカーで(3台)、運転技量も顧みずやぶれかぶれタイプの私は二輪(1台のみ)で参戦。
9月16日(土)
「佐野SA」にて、中島副会長の安全走行決意表明に続き、金子幹事さんのブリーフィング(カラー色刷りの資料配布)を受け、早々に出発。


ただ、いつもと異なり、四輪が多いため、クラブ員がどこを走っているのか見分けづらい状況。
全員これからの不安な旅程を脳裏から振り払いながら(?)、黙々と安全走行、予定通り全員、磐越自動車道に入り、数本のトンネルを抜けた瞬間! 山頂に雲の帽子をかぶった「磐梯山」が目前に飛び込んで来た。
これですっかり全員いつもの旅行気分に。
眼前、左手には真新しい「道の駅猪苗代」で休憩、ここで福島在住の齊藤さん(軽トラ)、群馬支部の小柴さん、田中さん(4輪)が合流し、全員が揃った。

猪苗代ハーブ園
眼前、左手には真新しい「道の駅猪苗代」で休憩、ここで福島在住の齊藤さん(軽トラ)、群馬支部の小柴さん、田中さん(4輪)が合流し、全員が揃った。

転々と咲くハーブを遠望できる高台で写真を撮ったら「一件落着」的な雰囲気になり、@500円出してハーブ園内に入ろうとする奇特な方はついぞ現れず、正面下に見える緑色のまん丸い草木?がコキア(どなたかが、それはほうき草というんだと補足、秋には紅葉するらしい)であることを確認して満足感充満。




更に、園内の食堂でほぼ全員が@350円のソフトクリームを頬張りながらニコヤカムードに、楽しい仲間内旅行の典型的なパターンに入って来た。
幹事さんの想定通り昼食によい時刻となり、喜多方も近いからという理由にならない理由で、ホントにすぐ近くにある喜多方ラーメン「来夢」へ、チャーシューが特徴らしく、人気らしい。


さあ、腹ごしらえは完璧!気温は20度C、陽光も射してこれはツーリング日和だとの期待が膨らむ、いよいよ齊藤幹事さんお薦めのツーリングルートへ。
サイドカーと二輪が先行し、交通量が少なく走りやすい道を隊列組んで順調に走行。
いつもの週末と打って変わって交通量は閑散として寂寥感漂う磐梯吾妻スカイラインを逃げるようにヒタ下り、途中、ぶどう沢橋駐車場からの渓谷の眺望は紅葉でなくても感動的でした。


高湯温泉を横目に見ながら下界に降りたら気温20度C. ほっとして道の駅の駐車場で一休み、しかし本格的試練はまだこれからだったのであります。
さあ、秘境!姥湯温泉へ!
最初の事件は、東栗子トンネルを抜けた処で県道R232号に左折するはずが、数台の車部隊が勢い余って直進し、かなり多めにツーリングをエンジョイされたようです。
最初の事件は、東栗子トンネルを抜けた処で県道R232号に左折するはずが、数台の車部隊が勢い余って直進し、かなり多めにツーリングをエンジョイされたようです。
県道に入ってからの10数キロが難関でした。細い「上り道」ですが、実感は「登り道」。しかも山中で度々片側に谷を覗きながらのワインディング、車の離合も割合多く、二輪の私は技量が伴わず特に難渋しました。


しかし、この山登り区間は雨もあがり、神様はやはり最後はお見捨てなさらなかった様ですね。


こうしてヘロヘロになって山形県・姥湯温泉「桝形屋」の駐車場に到着、駐車場から吊り橋の手前までわずか100m程であったが、齊藤幹事さんの軽トラの荷台に荷物を載せてもらったのは有難いことでした。

なぜなら、吊り橋からさらに急坂を歩いて登った所に宿はあるのだ。



吊り橋手前で一句
「岩肌の苔に突き刺す水の糸」(ご笑納願います)

「岩肌の苔に突き刺す水の糸」(ご笑納願います)

宿は沢筋の脇に建てられた2階建てで、建物の奥に露天風呂が3箇所あり、時間制で男女交代する、夕刻は手前1箇所が女性、奥2箇所が混浴(男性限定ではないところがミソ)で、最も奥の風呂に入っていたら若いカップルが入って来た。但し女性は水着のようなものを着用!これって、ルール違反ではないの?

夜は、いつもの通り大宴会&二次会と盛会であったことは言うまでもない。


▲事務局長鈴木さんが病気療養で欠席のため、全快を願って4人?も登場!


9月17日
朝、雨はない、風もない。とりあえず、ホッとする。台風18号はまだ高知あたりにいるらしい。
早朝、夜明け前頃、露店風呂に入ってくつろいでいたところ、山の端に下弦の月、
一句と考えても出て来ないものは出て来ない、、、、いや、出て来た!
「山の端を舐めて移りぬ下弦月」(ご笑納願います)
そこへ、今度は中年のご夫婦、奥さんはバスタオル巻き、これはルール違反ではなかろうと納得し、しばしご夫婦と歓談。
7時15分、山の朝食は早い、旅に出るとどうしてか食欲が増す、ダイエットを気にして、ご飯抑え目に。
宿の女主人?に玄関前で記念撮影を依頼、某N氏より難しい構図要求が出たが、崖を背後に踏ん張りながら撮ってくれた。これもサービス精神の発露。


9時、温泉宿の駐車場で出発式。
今にも振り出しそうな曇天。気温16度C.
菅原会長より、「やっぱりBMWバイクは青春の源泉だ」との檄が飛び、皆ガッテンガッテン!


この頃にようやく霧雨が来た、これ位なら路面は大丈夫だろう。さあぁ出発。
リアブレーキを要所でしっかり踏んで急坂を慎重に転げ下る、S字カーブで某K氏のサイドカーが止まり、4人で引っ張り上げてコース調整する位の急カーブ(いや、ドロップ)。

峠駅スイッチバック遺構

雨。ここには雪よけの屋根付きの引き込み線跡(機関車を置いてここで連結していたらしい)と、山形新幹線が一日に2回(停車はしないが)通過する現役の駅であり、通過するだけならどうしてプラットフォームがあるのか?理解出来ず。真相は如何に?
米沢市の「宮坂考古館」
米沢市の「宮坂考古館」
縄文土器、米沢藩古式砲術の火縄銃がズラッと並ぶ。
また、上杉謙信、上杉景勝、直江兼統、前田慶次(かぶき者と言われただけあって真っ赤の甲冑)の胴具足。更に、たまたま最上川舟運図屏風と菅原白龍屏風絵展示中。


昼食は、蔵の街と言われる喜多方のJR駅前にある喜多方ラーメン「蔵」。
人気の蔵ラーメンが@850円、支那そばが@550円、この価格差は何か?結局ガッテン出来ず。
両側に黄色に実る稲穂を眺めながら快走。
豪農の館「北方文化博物館」
豪農の館「北方文化博物館」
会津坂下ICから磐越自動車道を途中突然の雨にたたられながら新津ICへ。最上川支流の堤防上の快適な道を進み、新潟県・豪農の館「北方文化博物館」へ。
JAF割引で全員800円の所100円引き、ここは八代続いた豪農・伊藤家の館(他に、当主の弟の館も市内にあり見学可能)で、GHQに取り潰されそうになったのを第七代当主がGHQの中尉と米国留学先で同窓だった縁で、博物館として残った。
現在は第八代当主の奥さんが屋敷の奥に住んでいるらしい。




北前船・最上川水運・藍染・商業等手を広げ、最盛期は1370万平方メートルの田畑を保有する豪農だったらしい、館内には当時の屋敷(百畳敷の大広間など)、茶室(三楽亭という三角形の建物)、庭園、蓮池、米蔵(現集古館)、三角形の電話ボックス、移築して来た農家など点在し、金子幹事さん一押しだけあって、一見の価値あり。
他に、土産物店、喫茶室、そば処、食事処(要予約)など。何といっても目を引いたのは一枚の額「長寿十則」。十箇条が全て「少肉多菜」「少塩多酢」「少恕多笑」「少言多行」など「少○多○」という形の言い付けで、中でも「少車多歩」はライダーには耳の痛いお言い付け!

メイワサンピア

玄関には直行組の大槻さん、生馬さん、小水内さん、林さんが出迎えてくれた。
バイクが3台も!並んでいるのを見て、バイクの私は思わず落涙!?
チェックイン、部屋割り、大浴場の後はお楽しみ大宴会。
宴会は飲み放題、会場には生ビール用サーバーが設置!クラブ行事で初のお目見えか?
サーバーの使い方は難しい、名手、小水内さんと林さん両教官の厳しいご指導で、私も10杯目位にようやくサーバー修了証獲得。


要は、コップを注ぎ口に斜めに傾けてくっつけて、躊躇せず一気に7~8割注ぎ、今度はコックを反対側に倒してゆっくりと慎重に泡を流し込む。そうして初めてクリーミーで甘い泡の美味しいビールが飲める訳、ガッテン・ガッテン!
9月18日
夜半は風雨がかなりひどかったらしいが、熟睡して全く覚えず。
寝ている間に台風は青森県まで進んでいたが、かなり風は強い。とりあえず朝風呂へ。
出発前に全員で玄関前にて集合写真。シャッターはお泊りのお客さんに依頼。

魚のアメ横、寺泊市場

9時出発、曇り、気温23度C、この頃には風も一段落し、ときたま突風が吹く程度に回復、ただ、この天候では眺望が期待できないため、「魚沼スカイライン」は断念し、寺泊港(佐渡汽船発着港)の国道脇に魚介類お土産物店が立ち並ぶ名所へ。


海岸線沿いの日本海は青黒く、堤防にぶつかる波が大きく吹上げる様子を見ると大型台風が北上して行ったことを実感する。
10時半、皆、お土産を買い込み、寺泊出発、長岡ICへ。
南の空は暗雲が漂っている前途に不安、案の定、途中でひどい雨。気温19度Cに低下。
急遽、「越後川口SA」で雨具に着替え、小水内・林両氏の後をついて行くと、「谷川岳PA」にて谷川岳の美味しい水を初めて飲む。
解散式地点の「赤城高原SA」に全員集合。


一転して快晴のお天気。都心は猛暑との予想。
解散式。渋滞なく都心へ邁進。首都高の上は一時37度Cへ。無事帰宅、遅い昼めしを食べた。
(所感等)
猛烈な台風直撃は予報通りだったが我々が寝ている間に通過する幸運に恵まれ、大した雨風に遭わず気温20度C前後、連休の渋滞もなく、結果的にすこぶる快適な3日間でした。
これも、齊藤・金子両幹事さんの周到な準備と皆さんのご協力のお陰です。
ありがとうございました。
小生個人的には、そばアレルギーということで皆さんには様々なご配慮を頂き、また、プロテクターの脱着を始めバイク操作などでもたつくことも多く、ご迷惑をお掛けしたこと申し訳なく、ご支援頂いたこと感謝申し上げる次第です。
BMWバイクは最高だあぁ~!
以上


(レポーター:井形)BMW R1200R 走行距離156,000km
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by bmwmoc
| 2017-09-16 08:00
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